不動産の悩み|所長のセカンドオピニオン

親の家はどうしたらいいか…

相続した実家。あるいは、まだ親は元氣だけれど、あの家は将来どうなるだろう…
頭の片隅では氣になっているけど、なかなか手がつけられない――。
これは、確かに不動産の話ではありますが、それ以上に家族の話であることが多いです。
多くの場合、関係者は一人ではありません。
親の家をどうするか。売るのか、貸すのか、誰かが住むのか、しばらくそのままにしておくのか。
多くの方が、兄弟や親戚の意向を確認します。
そして相場の確認や賃貸の需要があるかなどの情報を求めて不動産屋に行きます。
不動産屋では、色々なアドバイスや情報を受け取ります。
ただ、ここからスムーズに話が進むことは稀なケースです。
情報が揃ってくると、今度は家族間の意見の不一致が見えてくることが多いのです。
関係者は親子、兄弟だけとは限りません。
長い時間を共有した親子、兄弟だけでなく、兄弟の配偶者やその子供までが関係者として意見します。
関係者の意見の不一致によって、みんな疲弊し、どんどん後回しになってしまうのが親の家です。

家には、感情と記憶が乗っている

親の家は、ただの不動産ではありません。
そこには、育った時間や、親との関係や、まだ言葉にできていない感情が、まるごと乗っています。
「売る」と決めることが、どこかで思い出を手放すことのように感じられることもあるでしょう。
「残す」と決めることが、現実的には金銭的な負担になることも見えています。
頭でいくら損得を計算しても、答えは出てきません。
それなのに、相談が査定額の話から始まると、いちばん大事にしたかったものが、どこかへ置き去りにされていき、帰ってから何も決められていないことに氣づく。
決まらないのは当然で、迷っている場所が、数字の外にあるからです。

不動産屋の立ち位置

ここで、ひとつ整理しておきたいことがあります。
私たちは不動産のことで困ると、不動産屋を訪ねます。それは自然なことです。
不動産の相場や手続き、売り方については、たしかに彼らのほうが詳しい。その意味で、彼らは専門家です。
ただ、考えてみてください。
不動産屋は、商売としてその仕事をしています。会社を続けるには、取引が成立しなければなりません。
だから構造として、「売らない」「今は動かないほうがいい」という方向の助言は、どうしても出てきにくい。
これは、彼らが不誠実だという話ではありません。商売である以上、そういう仕組みになっている、というだけのことです。
そして何より――あなたが親の家に対して抱えている感情や、家族の事情や、これからの暮らし。
あなたの人生は不動産の情報だけで決められるものではないのです。

決める前に、整理するという順番

私たちの選択の多くは、表面の思考だけで決まっているわけではありません。
その奥にある、まだ言葉になっていない感情や、誰かへの遠慮や、漠然とした不安。
そうしたものがざわついたままだと、人はなかなか動けません。
だから、順番が逆なのかもしれない、と思うのです。
答えを出してから落ち着くのではなく、落ち着いて整理してから、答えを見る。
氣持ちと状況が整理されると、それまであれほど迷っていた選択が、すっと一つに定まることがあります。
新しい情報が増えたわけではありません。情報を見ている「自分の状態」が変わっただけです。

答えは、もうあなたの中にある

親の家をどうするか。その答えは、本当は、あなたの中にもう存在していることが多いのです。
ただ、感情や、周囲の声や、焦りに覆われて、それが見えなくなっているだけ。
損か得かではなく、あなたとあなたの家族が、これからどう生きていきたいのか。
その問いに答えられるのは、あなただけです。
誰かに正解を決めてもらうのではなく、あなた自身が納得して「こうする」と言える状態に戻ること。
その家とどう向き合うかを決めるのは、最後はいつも、あなた自身なのですから。

不動産 位相調律について

著者|白川愁士(世界線調律所 所長/神社巡拝ヒーラー)
不動産投資家。お金を追い求めた末に、神社参拝が日常となり、結果的に「神社巡拝ヒーラー」となった。現在は三位一体調律(トリニティヒーリング)で心・身体・現実(お金の流れ)を整えている。宅建士・FP保有。 ▶ プロフィール