ヒーリングは何を書き換えているのか|現実の受け取り方と内側の情報の話
ヒーリングや氣功の世界では、「情報空間を書き換える」という言葉が使われることがあります。
初めて聞くと、少し不思議な言葉です。
情報なのに、空間。
空間なのに、目には見えない。
「それは結局、何の話なの?」と感じる方も多いと思います。
正直、私自身も、最初からこの言葉をすぐにイメージできたわけではありません。
ただ、「情報空間」を無意識の領域として捉えたとき、ようやく腑に落ちました。
私たちが日々見ている現実の、すぐ手前にあるもの。
記憶、思い込み、身体の反応、親や社会から受け取った価値観、自分でも氣づいていない無意識の前提。
そうした内側の情報を通して、私たちは現実を見ています。
だとすれば、ヒーリングで書き換えているものは、目の前の現実そのものではなく、現実を受け取っている内側の情報といえるでしょう。
今回は、ヒーリングで語られる「情報空間」を、できるだけ現実的な言葉で考えてみます。
同じ出来事でも、見えている現実は違う
たとえば、誰かに送ったメッセージの返信が、なかなか返ってこないとします。
ある人は、「忙しいのかな」と受け取ります。
別の人は、「嫌われたのかもしれない」と不安になります。
また別の人は、そもそもあまり氣にしません。
起きている出来事は同じです。
返信が来ていない。
ただ、それに与える意味が違うのです。
相手の何氣ない一言を、優しさとして受け取る人もいれば、責められたように感じる人もいます。
つまり、私たちは現実そのものを見ているようで、実際には、内側の情報を通して現実を見ています。
その内側の情報が違えば、同じ出来事でも、まったく違う世界を生きることになるのです。
情報空間とは、「意味づけ」と「反応」の場
私は情報空間を、現実の手前にある「意味づけ」と「反応」の場だと捉えています。
たとえば、一万円札を渡されたとします。
一万円あったら色々買えるな、と感じる人もいます。
一万円なんてすぐになくなる、と悲観する人もいます。
とにかくしまおうと、そのまま財布に入れる人もいます。
一万円札そのものは同じです。
けれど、その一万円札に乗っている意味、つまり情報は、人によって違います。
この意味づけが、行動を変えます。
安心して受け取れる人は、受け取り方が自然になります。
現実に不足感がある人は、不平不満を言いながら受け取るかもしれません。
すると、現実のお金の流れも変わっていきます。
これは、お金に限りません。
身体、人間関係、仕事、家族、将来への不安。
私たちはあらゆる場面で、自分の内側にある情報を通して現実を解釈しています。
この働きを、脳の仕組みから見ると、RAS(網様体賦活系)という言葉で説明されることがあります。
RASとは、膨大な情報の中から「自分にとって重要なもの」を選び、意識に上げるフィルターのような働きです。
たとえば、神社に関心を持ち始めると、街の中で神社の看板や鳥居に氣づきやすくなる。
お金の不安が強いと、安心できる材料よりも、不足やリスクばかりが目に入りやすくなる。
外側の世界が変わったわけではありません。
自分の内側で「何を重要とするか」が変わることで、見える現実が変わるのです。
このとき、重要ではないと判断されたものは、目の前にあっても意識に上がりにくくなります。
これを、心理的な盲点という意味で、スコトマと呼ぶことがあります。
だから、内側の情報を整えることは、単に氣分を変えることではありません。
自分が何に氣づき、何を選び、どの世界線をたどるのかに関わっているのです。
内側の情報が変わると、まず反応が変わります。
反応が変わると、選択が変わります。
選択が変わると、出会う人や、向かう流れも変わっていきます。
私が世界線を選ぶと表現しているのは、突然、別の世界へ飛ぶという話ではありません。
現実の受け取り方が変わり、そこから選ぶ行動が変わる。
その積み重ねとして、たどる現実の流れが変わる。
それを、世界線の変化として捉えています。
頭でわかっても、情報は変わらないことがある
ここで大切なのは、情報空間は、頭の中の言葉だけではないということです。
「私は大丈夫」と唱えても、身体がこわばる。
「受け取っていい」と思っても、胸がざわつく。
「もう手放そう」と決めても、同じ場面で反応してしまう。
こういうことは、誰にでもあります。
それは、顕在意識では理解していても、深い意識の情報がまだ変わっていないからです。
顕在意識は、言葉で考える意識です。
理由をつけ、判断し、計画を立てます。
もちろん、それは大切な働きです。
ただ、人の反応の多くは、もっと深いところから出ています。
過去の経験。
身体が覚えた恐怖。
何度も繰り返した感情。
親や社会から受け取った前提。
自分を守るために身につけた癖。
それらは、言葉よりも深い層にあります。
だから、頭で「変わろう」と決めても、身体や無意識が「まだ危ない」と感じていれば、変化にはブレーキがかかります。
これは、意志が弱いからではありません。
頭ではわかっているのに、変われないとき、その奥では、古い情報がまだ自分を守ろうとしているのです。
手当てやレイキも、内側の情報へ触れる入口になる
情報空間という言葉は現代的ですが、人の身体や意識が目に見えない情報に影響されるという感覚は、昔からありました。
痛いところに、自然と手を当てる。
不安な人の背中に、そっと手を添える。
大切な人のために、静かに祈る。
それだけで、少し落ち着いた経験はないでしょうか。
もちろん、手を当てれば何でも治る、という話ではありません。
ただ、皮膚は単に身体の表面を覆っているだけのものではないといわれています。
恐怖で鳥肌が立つ。
やさしく触れられたときに、言葉より先にほっとする。
そう考えると、皮膚や身体の反応には、心や無意識の状態が表れています。
「手を当てる」という行為は、単なる接触ではなく、言葉より深いところにある安心感へ触れる入口でもあるのかもしれません。
日本発祥のヒーリングとして知られるレイキも、私はこの文脈で考えると理解しやすいと思っています。
レイキを、ただ「見えないエネルギーを送る技術」とだけ見ると、受け取りにくい方もいるでしょう。
けれど、手当て、祈り、感謝、安心、同調を通して、意識状態を整える実践として見るなら、情報空間の話と自然につながります。
外側の現実を力ずくで変えるのではなく、現実を受け取っている内側の状態が整っていく。
その結果、反応が変わる。
そこから、選択が変わる。
私は、ヒーリングの入口をそのように捉えています。
情報が変わると、見える世界が変わる
内側の情報が変わったからといって、目の前の現実が一瞬で別物になるわけではありません。
けれど、見える世界は変わります。
同じ言葉を言われても、前ほど傷つかなくなる。
同じ問題を見ても、少し距離を取って考えられる。
同じお金の流れを見ても、「減る」ではなく「巡る」と感じられる。
同じ未来を思い浮かべても、不安ではなく、静かな可能性として見られる。
この変化は、外から見ると小さく見えるかもしれません。
でも、本人にとっては大きな変化です。
なぜなら、反応が変われば、選ぶ言葉が変わるからです。
言葉が変われば、人との関係が変わります。
関係が変われば、流れも変わります。
そしてある日、ふと氣づくのです。
以前なら選ばなかった道を、自然に選んでいる。
以前なら受け取れなかったご縁を、今は受け取れている。
以前なら怖くて閉じていた場面で、少しだけ開いている。
こうした小さな変化の積み重ねが、世界線を変えていきます。
ヒーリングが書き換えているもの
では、ヒーリングは何を書き換えているのでしょうか。
私は、現実そのものを無理にねじ曲げているのではないと思っています。
書き換わるのは、現実の手前にあるもの。
現実をどう見て、どう感じ、どう反応し、どう選ぶか。
その土台になっている、内側の意識状態です。
そこには、言葉で考えている自分だけでは届きにくい情報があります。
だから、ヒーリングや氣功、レイキ、祈り、神社参拝のような実践が、人によっては大きな意味を持つのだと思います。
それらは、外側の現実を力で動かすものではありません。
自分の内側にある情報を、もう一度、静かに整えるための入口です。
未来を力ずくで取りに行くのではなく、受け取れる状態に整うこと。
そのためには、現実の手前にある内側の情報(意識)を整えることが、とても大切なのです。
意識を整えるための三位一体調律(トリニティヒーリング)について詳しく見る →
あわせて読みたい
関連コラム:「ヒーリングとサイキック」の記事一覧を見る
著者|白川愁士(世界線調律所 所長/神社巡拝ヒーラー)
不動産投資家。お金を追い求めた末に、神社参拝が日常となり、結果的に「神社巡拝ヒーラー」となった。現在は三位一体調律(トリニティヒーリング)で心・身体・現実(お金の流れ)を整えている。宅建士・FP保有。 ▶ プロフィール